パネル7 – STEAMって何?

 

 今、教育界でSTEAM教育の重要性が語られています。STEAMとは、「Science(科学)」「Technology(技術)」「Engineering(工学)」「Mathematics(数学)」、そして「Art(芸術)」の頭文字を取ったものです。
2013年にオバマ大統領がアメリカの重要な国家戦略として、STEM教育を支援するという演説をしたことで大きな話題となりました。この時は科学技術開発に重要な分野として、S、T、E、Mが挙げられていましたが、近年、AI時代にこそ、想像力・感性が重要になるという視点から、STEM教育にArtを加えたSTEAM教育が注目されるようになったのです。         

 

 


 これからの社会、AIやロボットのように『使われる』人間になるのではなく、『使う側』として活躍することが求められています。そこに必要なのがSTEAM教育です。AI時代のものづくりは、何かを探求する「Science(科学)」により課題解決への着眼点を生みだし、「Engineering(工学)」で設計されたものを、「Technology(技術)」「Mathematics(数学)」の工法を使って生産していきます。これらの分野は有機的に関わりあっていて、各々の専門知識を知っているだけでは、世界の開発競争に打ち勝つことはできません。ベースとして総合的な知識を持つ人材が求められています。

 また、STEMの分野だけでは、課題解決に向けた「最適」で「最短」なロードマップを作ることに注力されるため、結果としてとびぬけた発想や飛躍的なジャンプが生まれにくいという限界がありました。そこで加えられたのが予測不能なイノベーションを起こすうえで、人文学的・審美的な「Art(芸術)」の要素です。Artの持つ根源的な問いと手を動かすための理数教育の組み合わせは非常に有用であり、これらの知識は、これらの社会を生き抜くみなさんにとって必要不可欠なものとなります。
 

中高生のみなさんは、進路を選択するとき何を重要視しますか?
 佐賀大学は、地域の基幹大学として、進路を迷う中高生のみなさんに多くの選択肢を知って頂くことを目的として、「継続・育成型 STEAMガールズ コンソーシアム」を立ち上げました。やりたいことはしっていることからしか生まれません。これからの皆さんの選択が、主体的なものとなるよう、普段の学校や家庭から少し離れた世界に、多くのことを「吸収」しに来てください。