報告日2019年1月16日

有田キャンパスで「第1回女子のためのセラミックサイエンスの世界」を実施しました

開催日2018年8月8日(水) 場所佐賀大学有田キャンパス

2018年8月8日(水)に、リケジョプラットホームin SAGAの一環として、佐賀県伊万里市、佐賀県西松浦郡有田町の女子中学生を対象に、佐賀大学有田キャンパス・肥前セラミック研究センターで「第1回女子のためのセラミックサイエンスの世界」が実施されました。この催しは、有田町・伊万里市の中学生に実験体験会・大学生の講話を通じて理系進路選択や大学進学を身近に考えてもらうことを目的としています。

今回は、女子中学生33名と保護者1名、中学校教員1名、佐賀大学より教員3名、TAとして女子大学生・大学院生、合計3名が参加しました。

会は佐賀大学芸術地域デザイン学部の山口夕妃子教授の司会により執り行われました。
まず、ダイバーシティ推進室の荒木 薫 副室長が、「ダイバーシティって何だろう?」の講義を行いました。皆さんが生きていく未来は、一人ひとりが能力、個性を活かし、各個人の多様性を最大限発揮することが必要であり、試験や受験だけではなく、不思議に思ったこと、好きなことを積極的に学び続けて欲しいと、未来ある女子中学生にエールを送りました。

次に、芸術地域デザイン学部、赤津隆教授と湯之原淳講師による実験体験会、「石膏型を用いた排泥鋳込み成形でカッチー君を作ろう!」が行われました。「排泥鋳込み」とは、「泥し ょう」を乾燥した石膏型に流し込んで作る成形法のことです。中学生は、湯之原先生から工程の説明を受けた後、あらかじめ準備された石膏型に泥しょうを流し込みました。泥しょうが固まるまでの時間には、赤津先生より、石膏型の吸水性、泥しょうの調整、多くの粘土を溶かしかつサラサラな泥しょうを作る「分散剤(解膠剤)」について、実演を用いた講義が行われました。

最後に、石膏型を外すと中から、佐賀大学の公式マスコットキャラクターのカッチー君が出てきました。先生の指示を受けながら、壊れないようにおそるおそる外す子、開いた瞬間「可愛い!」の声を上げる子、滑らかにならないところが気になる子、驚きと歓喜の表情が溢れた時間となりました。

次に、佐賀大学の大学生2名(芸術地域デザイン学部・理工学部)、大学院生1名(農学研究科)による、講話がありました。中学生・高校生時代、現在の学部を選んだ理由、バイトや趣味、一人暮らしのこと、就職活動のこと、研究テーマについて等、様々な観点から大学・大学院生活が示され、中学生は真剣に耳を傾けていました。

会の最後には、中学生一人ひとりに、本イベントの感想を頂きました。「ダイバーシティという言葉を知れてよかった」「カッチー君を作るのが楽しかった」「大学生は大変そうだけど面白そうに思った」「理系にはいろんな可能性があると知れた」など聞かれ、中学生が自分の将来像を描く際に、「大学で学ぶ」「理系を選ぶ」という選択を取り入れる1つのきっかけになったのではないかと思います。

ご参加いただいた中学生の皆さん、また、ご協力・ご共催いただきました、伊万里市教育委員会、有田町教育委員会の皆様に心より御礼申し上げます。

このプログラムは、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)からの受託事業「女子中高生の理系進路選択支援プログラム」の助成を受けて実施しています。佐賀大学は、中高大接続の一環として、女子中高生の科学・ものづくりへの興味を促し、自分自身のキャリアデザインを考える場を提供していく「リケジョプラットホームin SAGA」を展開していきます。